
どんな人が理系院卒から文系就職するの?
理系院卒の文系就職ってキャリア的に不利?
そもそも理系院卒は文系就活で文系就活生に勝てる?
理系院卒の文系就活の始め方はとは?
こんな悩みを解決することができる記事となっています。
この記事を書いた人
理系院卒で文系就職を検討している方も多いと思います。
しかし、文系就職をした先輩が少ないと『理系院卒の文系就職』に関する情報はなかなか手に入らないですよね。
筆者であるぼくも理系院卒なのですが、就活していたときは文系就職の情報が手に入らず苦労していました。
ですが文系就職を成功させて、今では外資系企業でマーケティング職として働くことができています。
この記事では『理系院卒が文系就職を選ぶ理由』『理系院卒が文系就職するメリット・デメリット』について経験をもとに紹介していきます。
理系院卒で文系就職を選ぶ理由
はじめに理系院卒の学生が文系就職を選ぶ理由を3つ紹介します。
理系院卒の学生が文系就職を選ぶ理由
①:研究や研究室の雰囲気が好きではなかった
②:研究以外の仕事の方が楽しそうに感じた
③:研究職で活躍できるとは思えなかった
上記のように『自分に研究は合わなかった』という理由で文系就職を選択する人はかなり多いです。
大学院の2年間だけですら研究が辛かったのに、社会人になって何10年も続けられないと考えてしまうのは当然ですよね。
また『研究は嫌いではないけど周りの人ほど熱意を持てない』という理由で研究職での就職をやめて、文系就職を選ぶ人も少なくないですよ。
よくある質問:どんな人は理系院卒で文系就職するべき?

今後のキャリアで『研究職として働く可能性があるか』が1番の判断基準です。
というのも、多くの企業は新卒または経験者(中途)でしか研究職の採用をしないから。
新卒の段階で研究職として入社しないと、今後研究職として働くことは難しいのが現実ですね。
ぼくの友人(東工大院卒)は『文系就職⇒1年で退社⇒転職活動』をしていたのですが、研究職の採用を10社以上うけて1社も書類すら通らなったほど。
文系就職してしまうと、研究職へのキャリアチェンジはほぼ不可能といっても過言ではありません。
『大学院を卒業したら研究は一生やらなくてもいい!』という人は文系就職を選んでもOKです。
よくある質問:文系就職してキャリア的に問題ない?
理系院卒が文系就職してもキャリア的には問題なしです。
給与面や昇進の条件などについて、多くの企業で『院卒=社会人3年目』として扱われることが多いからですね。
実際に友人が勤める日系大手企業では『院卒は2年分キャリアを先行している』と人事が言及していたとのこと。
ぼく自身も院卒ですが学部卒の同期よりも給与や職務ランクは1つ上でしたし。
繰り返しですが、理系院卒で文系就職してもキャリア的に不利になるケースは少ないですよ。

理系院卒で文系就職してよかったこと・後悔したこと
筆者も理系院卒で文系就職した社会人3年目です。
そこで文系就職してよかった・後悔したことを簡単に紹介するので進路の参考にしてみてくださいね。
文系就職してよかったこと
①:嫌いな研究から逃げられた
②:東京に住むことができる
③:研究室同期よりも給料がいい
自分が住みたいと思える場所でおもしろい仕事ができるのは魅了的です。
またメーカーの研究職に比べて給料がいいのも文系就職を選ぶおすすめポイントですね。
文系就職して後悔したこと
①:ビジネス用語が分からない
②:入社直後は同期と価値観の差を感じた
初めはビジネス用語すら分からなかったですし、仕事の成果もでなかったので入社を後悔しました。
さらに同期と価値観の差を感じたことも入社を後悔した1つの理由でしたね。
『文系の学生とは考え方が違うし、インターンやっていたから仕事慣れしている人も多いし』とコンプレックス抱きまくりでした。
ですが半年くらいで仕事にも慣れましたし、同期ともかなり仲良くなったので今では楽しく仕事をしていますよ。
『研究が好きではない、給料が良い企業で働きたい』という方は文系就職を選んでも後悔することは少ないかなと思います。
理系院卒が文系就職するメリット
理系院卒が文系就職を選ぶ理由を解説してきました。
次に理系院卒が文系就職するメリットについて紹介していきます。
理系院卒が文系就職するメリット
①:メーカー研究職よりも給料が高い
②:理系院卒の強みを活かしてキャリアを作れる
それぞれ順番に解説していきます。
①:メーカー研究職よりも給料が高い
理系院卒が文系就職するメリットの1つめは『メーカー研究職よりも給料が高い』ことです。
初任給は同じでも文系職は給料の上がり幅が大きいので30歳ではかなり大きな差になってしまうからですね。
たとえば、大手メーカーである明治とIT企業である野村総研で比較すると下記の通り。
給料の比較
【明治】
初任給:23.7万円
30歳年収:約750万円
【野村総研】
初任給:25.1万円
30歳年収:約1000万円
実際のところ明治の給料はメーカー研究職の中ではトップクラスです。
しかし、文系就職で入社するような企業と比べると大きな差があるのが事実。
年収が高いことは文系就職する大きなメリットですよ。
②:理系院卒の強みを活かしてキャリアを作れる
理系院卒が文系就職するメリットの2つめは『強みを活かしてキャリアを作れること』です。
『論理的思考力』や『データ分析力』を自分の強みと考えている人も多いはず。
実は文系就職でも上記の強みを活かしてキャリアを作ることができるんですよね。
というのも、デジタル化が進んだことでデータや数字をビジネスに活かすためのポジションや職種が増えてきているからです。
実際にぼく自身も、新しく作られたECのデータ分析・戦略立案を行うポジションに入社後すぐに配属されました。
同期ではECに配属されたのはぼくだけだったので、理系院卒というポイントを評価されていたのかなと思います。(ぼく以外の同期は全て文系)
このように理系院卒ならではの強みを活かしてキャリアを作ることができるんですよね。

理系院卒が文系就職するデメリット
次に理系院卒が文系就職するデメリットについて紹介していきます。
具体的には下記の通り。
理系院卒が文系就職するデメリット
①:社会人歴が浅くなる
②:キャリアチェンジしにくい
それぞれ順番に解説していきますね。
①:社会人歴が浅くなる
デメリットの1つめは社会人歴が浅くなることです。
当然ですが理系院卒は文系の学生に比べてキャリアのスタートが2年遅いです。
なので年齢のわりに仕事での実績が少ないように見えてしまうんですよね。
この点は社内での評価に影響はないですが、転職活動ではデメリットになることがあります。
というのも『実績を上げていない=能力がない人材』と評価されてしまうから。
実際、ぼくも転職エージェントから『使えない人材と思われないため』に応募書類へは実績をなるべく多く書くように言われていました。
このように入社してすぐの転職では社会人歴が浅いことがデメリットになることもあります。
そのため『すぐにやめてしまいそうな企業は選ばないこと』が理系院卒の文系就職では大切なポイントですよ。

②:キャリアチェンジしにくい
デメリットの2つめはキャリアチェンジがしにくいことです。
理由はシンプルで未経験の転職は『年齢』がネックになることが多いから。
未経験でも積極的に採用してもらえるのは30歳前後までです。
なので、社会人になるのが2年遅い理系院卒は文系にくらべてキャリアチェンジの機会は少ないんですよね。
例えば、3年働いて仕事が合わなかったと仮定した時の文系と理系院卒を比較してみる。
キャリチェンジのしやすさ比較
【文系】
入社3年後:25歳
転職して3年後:28歳
⇒次も未経験転職を狙える
【理系院卒】
入社3年後:27歳
転職して3年後:30歳
⇒次は未経験転職が厳しい
繰り返しですが30歳が未経験転職のボーダーです。
なのでキャリアチェンジのチャンスが『文系は2回』あるのに対して『理系院卒は1回』しかないのが現実。
キャリアチェンジの機会が少ないことは理系院卒が文系就職するデメリットかなと思います。
理系院卒がする文系就活のリアル
理系院卒の文系就活のリアルを紹介します。
就活の進め方の参考にしてみてくださいね。
理系院卒の文系就活のリアル
①:とにかく時間が足りない
②:文系より有利なことが多い
③:教授からのプレッシャーとの戦い
それぞれ順番に解説していきますね。
①:とにかく時間が足りない
理系院卒の文系就活はとにかく時間が足りません。
理由はシンプルで研究と就活を両立する必要があるからです。
文系の学生は就活に集中することができます。最低授業をさぼることもできますし。
しかし、理系院生は研究と並行する必要があるので、時間的ハンデがあることは間違いないです。
実際ぼく自身も研究が終わったあと睡眠時間を削って自己分析をしたり、企業研究をしていました。
理系院卒で文系就職した友人の中には、土日に5時間かけて就活の準備しているという人もいましたよ。
理系院卒で第1志望の企業に文系就職するためには、このような時間的ハンデをのりこえる必要があるんですよね。
②:教授からのプレッシャーとの戦い
理系院卒の文系就職は教授からの理解を得られないことも多いです。
というのも、研究職の就活と文系就活では本格するタイミング違うからですね。
イメージとしては下記の通り。
就活開始時期の違い
研究職の就活:大学院1年の3月からスタート
文系就活:大学院1年のサマーインターンからスタート
教授から『早くから就活をしている=研究をさぼっている』と思われ、就活することへのプレッシャーをかけれてしまうんですよね。
そのため、仮病を使って面接に行くとか夏休みを使ってインターンに参加するという人も多いです。
理系院生は教授のプレッシャーとも戦う必要があることを意識して、文系就活を進めていくようにしてくださいね。
③:文系より有利なことが多い
理系院卒は文系の就活生よりも企業から評価されやすい傾向にあります。
なぜなら、多くの企業が理系院卒の学生を積極的に採用したいと考えているから。
大学院でのきつい研究で身に付けられる『思考力』や『メンタルの強さ』は就活ではかなり評価されるんですよね。
実際に理系院卒のみの特別選考を行っている企業や理系院卒の採用枠を設けている企業もあるほどですよ。
ぼく自身も理系院生対象のイベントに参加しただけで、倍率50倍近いインターンに参加したこともありました。
このように理系院卒は文系就活を有利に進められる可能性はかなり高いですよ。

完全無料で利用することができるでこの機会に登録してみてくださいね。
理系院生の特権を最大限に活用していきましょう!
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理系院卒が文系就活を有利に進める方法
最後に理系院卒が有利に文系就活を進める方法を紹介します。
ぼく自身が外資系企業3社から内定をとったノウハウをまとめてみました。
参考にしてみてくださいね。
理系院卒が文系就活を有利に進める3STEP
①:情報収集
②:就活に詳しい人に相談
③:インターンへの参加
STEPごとに詳しく解説していきます。
①:情報収集
まずは情報収集から始めていきましょう。
というのも、理系院卒の文系就職は情報弱者になることが多いからです。
理系院卒で文系就職するのは全体の1割ほどなので、必然的に1人で0から情報収集しなくてはなりません。
一方でライバルとなる文系学生は9割以上が文系就職するので、周りからバンバン情報が入ってくるんですよね。
イメージ的に下記の通り。
情報収集のしやすさの違い
文系:情報収集を少しなまけても周りが教えてくれるので困らない。
理系院卒:1人で情報収集しなければならないので手を抜くと情報弱者になり就活失敗。
上記したように理系院卒は情報収集がマストです。
効率的に情報収集を進めていきましょう。

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②:就活に詳しい人に相談
就活が始まったらすぐにでも『就活の知識があって頼れる人』に相談することがおすすめです。
理由はシンプルで1人で就活を進めていても失敗するリスクが高くなるだけだから。
これまで500人ほど就活生を見てきましたが、うまくいく人ほど早い時期から先輩やOB・OGを頼っている印象です。
逆に失敗する人はかたくなに1人で就活を進めていて、無い内定になりそうだからと相談してくるイメージですね。
1人で就活を進めてると間違った方法だと気が付くことができず、そのまま失敗してしまうかもしれません。
できるだけ早いタイミングで就活に詳しい人に相談するようにしていくことがおすすめです。

上記のような悩みを抱えている方には『就活エージェント』の利用がおすすめです。
完全無料なので安心して利用することができますよ。
就活エージェントのサービス内容は下記の通り。
就活エージェントのサービス内容
就活エージェントは『これだけ使っておけば選考対策はばっちり!』と思えるほど有益なサービス。
さらに就活のプロがマンツーマンでサポートしてくるのも嬉しいポイントかなと。
周りに頼れそうな人がいない方は、就活エージェントを利用して有利に就活を進めていきましょう。

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③:インターンへの参加
インターンには必ず参加するようにしましょう。
なぜなら、参加することで就活を有利に進めることができからです。
インターン参加者は早期選考や特別選考など囲い込みを受けられるケースが多いんですよね。
実際のところ外資系企業は夏のインターンからバンバン内定をだします。さらにぼくの後輩にはインターン経由で資生堂のマーケ職から早期内定をもらっていますよ。
このようにインターンに参加することはメリットしかありません。
またインターンの選考に落ちたとしても本選考への影響はないので、心配せずにインターンへ応募して問題なしですよ。
文系就活を有利に進めるために、インターンには必ず参加するようにしましょう。
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まとめ
いかがでしたでしょうか?
今回は『理系院卒の文系就職のリアル』について紹介してきました。
理系院卒の文系就職は魅了的な進路なひとつです。
近年では理系院卒を文系職として採用したい企業が増えているのも事実ですし。
今回紹介した内容をもとに自分にとって最適な進路を見つけてみてくださいね。
今回は以上です。